Hiromi Voice

声で人を豊かにする、をビジョンに掲げるナレーターひろみの日記

正しいけど優しくない

みなさんこんばんは、ひろみです。

ようやく10月らしくなってきましたね。厚着をしても顔だけ冷えるのがなんだか心地よい今日この頃です。

さて、今日はふと思ったことがありました。

先日の結婚式のため、はるばる鹿児島から祖母が上京してくれました。御年なんと92歳。少し歩くだけでも疲れるだろうに、飛行機に何時間も乗って、わざわざ東京へ来てくれたおばあちゃん。お色直しの時同行してくれたおばあちゃん。車椅子も使わず頑張って歩き続けてくれたおばあちゃん。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

しばらくこちらにいるというので週に何回か会いに行っているのですが、今日も顔を見に実家へ。近くの商店街でカーディガンを買うというので同行することに。

最初に訪れた洋服屋さんでの出来事です。

少しお高め(だけどデザインはとっても可愛い)な店内で物色しているとオーナーらしい雰囲気を身にまとったすらっとした中年の女性が出てきました。髪型や服装から58歳というところでしょうか。でもずっとアパレル業界にいたと見えて、自分のスタイルにあったファッションは流石のもの。声はお酒かタバコかはたまた両方か、いい感じに枯れています。

早速色々なカーディガンを紹介してくれたのですが、なんてったって祖母は92歳。寒さ対策のため、できればお尻が隠れるくらいの長さが好ましい。紹介していただいたのに悪いな、と思いつつ「これは少し丈が・・」なんて断っている中、同じく同行していた母が

「うちの母(私の祖母)はもう92歳なもので」

と紹介。通常だと、

「まぁ!すごいですね」とか「ええ〜、お若いですね」とか「歩いて来られるなんて立派!」とか、この流れだと「だったら丈の長いのがいいですよね〜」

とか言ってくださるのかなと思っていたら、その女性は

「うちのお客様にもいらっしゃいますよ〜。みなさんおしゃれですよ。」

とニコニコ。

その瞬間、違和感を覚えたのは私だけでしょうか?

いや、その女性は何も間違ったこと言ってはいないんです。し、別に嫌味があったわけでもない(と思う)。

でも、けど、なんだか優しさを感じなかったのです。

そう。

正しいけど優しくない

私はこの時そう感じました。

と同時に、昔師匠のKさんが話していたことを思い出しました。それはこんな話。

「女性の方が男性よりも頭がいいのはわかっているんだよね。だから敢えてそれを出して欲しくないね。もうわかってるんだから。」

「同じ話をなんども聞いたとしてもね、それを初めて聞くようにしてあげるのが円満のコツだよ」

祖母のような年になると、長年連れ添ったパートナーには先立たれるし、身体もいうことを聞かないし、食欲もないので食べる楽しみも正直ない。目も見えなくなってくるので新聞も本も読めないし、昔の写真だってよく見えない。聴きたいラジオだって所変われば聞けないし、老人ホーム(のような一人暮らし用のマンションに祖母は普段住んでいます。人生91年目にして初の一人暮らしです)からは大通りか隣ビルの壁しか見えないし、正直楽しいことってほとんどないのです。

そんな人に、

「ご立派ですね」「どこからいらしたんですか、ええ鹿児島ですか!すごいですね」「寒いですからね、温かいカーディガンが必要ですよね」

とひとことかけてあげてもいいのでは。

労りの言葉をかけてあげてもいいのではないか。

と瞬時に思ったわけであります。

Kさんの話にもあるように、

分かっていても、正しくても、言わなくてもいいじゃないってこと、言ってあげてもいいじゃないってこと、聞いてあげてもイイじゃない!

てことあると思うんです。

そういうことをできる人になりたいな、と思いました。

明日は今日よりも冷えるところが多いみたいなので、みなさんくれぐれもご自愛くださいね。

それでは、また!