ナレーション業修行の道#7〜個性とは意志を持つこと〜
こんばんは。気がつけば2週間ぶりの投稿です。2週間前から新しい仕事が始まり、緊張もあり毎日疲れてすぐ寝てしまう日々が続いていました〜。この2週間だけでも様々な人に会い、いろんな視点を感じ、また自分自身を見つめ直す機会もありで、すでに学びがいっぱい。またこのことが忘れないように別記事に書いておこうっと。
さてさて。今夜はナレーション業から発見したこと。ズバリタイトルの通りなのですが、
「個性」とは「意志を持つこと」
当たり前じゃん?と思われた方もいるかもしれませんが、ナレーションに置き換えて少し説明させてください。
そもそも個性とは、ググるとこんな風に出てきます。私も少し前まではほぼ同じ解釈で、人と違うこと、秀でていることが個性になっていると思っていました。なので、声を使う世界でも、
「綺麗な声」「可愛い声」「たくましい声」「色っぽい声」
などが個性、そして武器になるのだと思っていました。実際私がこの世界に憧れを持ったのも、
「いい声してるね」
と見知らぬ人に褒めてもらったことがきっかけでした。(単純・・でも動機は何でもいいのです!)
でもでもでも。日々鍛錬をしていると、そうではないことを思い知らされます。
ナレーターの使命は
聴く人に心地よく感じてもらい、伝えた言葉を以って楽しんでいただくこと
だと私は今のところ定義しています。その上で大切なのは、
- 50音をまず自分のものにする
- 相手の気配を感じて
- 言葉の意味を紡ぐ
- 表現方法を身につける
- 上手くならない
と言った順序が基本ですが、3と4の間で身につけること。それが
自分の意志を以って表現する
ただしこれ。気をつけなくてはいけないのが、「表現=感情移入」と勘違いすること。サークルや部活や朗読会ではよくお見かけするかもしれませんこの光景。
これは表現ではなく、自分に酔いしれている(2 ができていない)のでダブーです。
ではここでいう「表現方法を身につける」とは?それは例えば
- 強弱をつける
- 伝えるベクトルを変える(いつも同じ人に言わない)
- 音圧をつける
などなどなど・・、様々な手法全てをさします。
こう言われても、「強弱っていつどこでつければいいの?」「ベクトルってどう変えたらいいの?」となりますよね。それは、
自分の意志で決めればいい
のです。そしてこのこと自体が自分の個性になるのです。上記の他に、例えば句読点をどこにつけるかもその人の個性です。これはどこまで読み込んでいるか、というレベルにも比例しますが。
最近そんなことを学びまして、思わず目から鱗でした。
秀でたもの以前に、まずは基本、その上で自分の意志を以って読んだものがすなわちその人の個性になると。
これって、守破離という言葉に近しいなと私は思いました。
まずは基本を身につけ、自分のカラーを出し、次第に自分流を確立する・・・。先週の金曜日にフェルメール展に行ったのですが、芸術も同じだと思います。なんでもゼロはなくて、どんな著名人も基礎から学んでそのうち自分らしさを確立し・・。もちろん中には生まれた時から天才もいると思います。でも、そうでなくても「個性」は生まれる。
なーんか、ナレーションって奥が深いな!!!と感じた一つの一例でした。
それではまた^^