HiromiVoice

声で人を豊かにする、をビジョンに掲げるナレーター酒匂ひろみの日記

ナレーション業修行の道#6〜マスタリーへのヒント〜

皆さんは、達人のサイエンスという本をご存知ですか?

私の愛読書なのですが、非常に優しく本質的でかつかっこいい本です。読み返すたびに発見を勇気をもらえる本で、いつも目の届くところに置いてあります。

今日は、プロのナレーターを目指す私が、今現在この本からアドバイスをもらって意識していることをご紹介します。

私のように、プロのナレーターになろう!と志している人もいれば、例えば、多くの人に使われるサービスを作ろう!△△な会社を作ろう!□□な人になりたい!など、皆さん様々な志や目標を持っているのではないかな、と思います。(目標に、大きいも小さいも、すごいもすごくないもありません)

その中で、気をつけること。特に(自分で言うのもなんですが)マジメな私は以下の3点を現在意識しています。

  1. よくない指導
  2. くそまじめ
  3. 完全主義

これらは、達人のサイエンスの第12章マスタリーの道での落とし穴に書いてあります。

「マスタリーの道を歩み始めるのはやさしい。本当に難しいのはマスタリーの道を歩み続けることだ。最も真剣な旅人にはいいことばかりではなく落とし穴も待っている。それらを全て避けるのは無理にしても、落とし穴の存在を知っておくことは役に立つ。」(本書PP.145より)

私は現在、信頼している師に指導を仰いでいます。金沢さんのすごいところは、全て本人に考えさせること。答えをはなから教えることはしません。気づくためのヒントをくれます。かつ、その通りにやるとみるみるうちに自分の声が変わっていくのが分かるのです。なので、

よくない指導

については今は該当しません。ですが、いつでも意識していたいと思います。ナレーション業は日々の生活の中でも、経験値をあげることができます。その意味で、関わる人、例えば職場の上司など、上の立場の人間だからと言って何も考えず一方的に習うといったことは避けていきたいです。

また、

くそまじめ

完全主義

については、幼い頃からの課題です^^;

マスタリーの道で出会うでこぼこ岩だらけの場所は、もし笑いというものがないならば、苦痛のあまり耐えられないものになるだろうユーモアはあなたの重荷を軽くするだけでなく、目の前を照らしてくれる。くそまじめだと視野が非常に狭くなる。自分を笑えるようになれば、明るいビジョンを持てるようになる。マスタリーへの航海で仲間を選ぶ時は、残酷なほど厳しい人、自惚れの強い人、くそまじめな人に用心しよう」(本書pp153より)

「現代のテクノロジーによって、われわれは多くの人々の成し遂げた見事な偉業を茶の間にいながらにして楽しむことができる。しかしある意味でこれば残念なことだ。(中略)こうした現状では、マスタリーについてどう話しても意味がないように思えてくる。そして、単純に自己批判的になる者も出てくる。世界のトップランクと自分との違いを考えることもなく、自分ばかりが他の誰にも到達できない高い基準を設定してしまうーーーこれほど創造性を破壊するものはない。完璧さがマスタリーなのではない、ということにわれわれは往往にして気づかない。マスタリーはプロセスのなかに、旅そのものの中にあるのだ。

達人とは、明けても暮れても道を歩み続ける人間なのだ。進んでトライし、失敗し、そしてまたトライし、生きている限りそれを続ける人間のことなのだ」(本書pp154−155より)

ついつい、練習にしても完璧を求めてしまい、現時点の実力以上のジャッジをしてしまいます。

今あがいても仕方ないじゃ〜ん!

と思えるように(怠惰とは別物)、英語で言うと

in the long run

の精神で取り組んでいこう!と思います。

なお筆者が提言する落とし穴は全部で13あります。ご興味のある方はぜひ一度ご自身でお読みになってください^^

ユーモアを持って、生きていこう!!